和歌山県 中埜奈夢さんグリーフ専門士養成コース(ベーシック)
- どうしてグリーフケアスクール(専門士養成コース)に参加したいと思われましたか。
- 5年前に3歳年下の妹を22歳、自死で亡くし、それがきっかけで自死遺族という言葉を知りました。私自身も当初苦しんでいた経験があるので、この経験をしたからこそ、同じような境遇の人で悩んでる人少しでも手助けしたいという想いと、その当初の自分の気持ちを知りたい学びたいという想いからです。
- 参加してどのように感じましたか。心に残ったことを3つあげてください
- 私が今後生きていく上でとても大きな一歩を踏み出すきっかけになった学びでした。
講座を受けるのは毎回楽しみではありましが、率直な感想になると、最初の日の後は、疲労困憊で、感情のコントロールが上手くいかない日もあり、涙を流すこともありました。
それでも自分との対話、内観したり、一緒に講座を受けてくださった皆さんの想いや考えを聞くことがで段々と心がフラットになっていくのを感じました。
それでもやはり学べてよかったという想いの方が大きいのは、心に残った3つのうちのひとつ「ようさんの「どんな気持ちが湧き上がってきても、その気持ちを大切にしてもいい」という言葉を聞けたことです。
学び初めの頃は、ポジティブな考えの方に変えていかないと、ネガティブな思考はいけないと思っていました、このネガティブな想いが湧く上がってる間はダメだとも、、、。
ですがこの言葉をいただいたことで、その感情も私の一部だし大事に大切にしてもいいと思えるようになり、本当に心が楽になり、焦りなどの感情が和らぎました。
二つ目は敬話敬聴です。
本当に家族間の関係や職場間の人間関係が円滑になったように感じています。
また職場からはこの講座を受けたあたりから話し方が良い方向に変わったとも言われました。
話をただ聞くのではなく、こちらがどんな意識を持って接するのかでこんなに変わるものなんだと身をもって体感したので、敬話敬聴を日常的に大切にしたいです。
三つ目はうつ病とグリーフの比較です。
妹を亡くした当時は、心身に不調をきたしており、病院に受診はしませんでしたが、その時の自分の状態を調べてみると、うつ病に当てはまる項目がたくさんありました。
病院に受診しなかった理由はここでは省かせていただきますが、当時の自分は「妹を亡くしたんだから心に負担がきているからうつ病になってもおかしくないよね」と漠然と思っていました。
その後も病院は受診せずに自分自身でケアを行なっていました。
なのでこのトピックを学ぶまでは、「以前、私はうつ病に近しい状態」だと思っていたので、うつ病とグリーフの比較を知った時とても驚き、私ははっきりと
「あの時はグリーフだった」のだと知ることが出来ました。
それと同時にうまく表現をすることは出来ないのですが、心のもやが晴れる、頭がクリアになったと感じ、私の心がおかしくなったのではなく、死別で痛みを抱えるのは当たり前、という言葉に心に深く動かされ、安心感を覚えました。
- 今回の学びをこれからどのように活かしたいですか。
- 今回の大きな学びは自分の心と向き合えることができたことなので、講座内容を復習しつつ少しずつ自分自身をケアしていき、また私のように喪失体験で悩んでいる方や不調を感じている人の同行者で在れるような手助けができたらいいなと思っています。