受講生の声

東京都 元原泉さんグリーフ専門士養成コース(ベーシック)

どうしてグリーフケアスクール(専門士養成コース)に参加したいと思われましたか。
自分自身がグリーフを抱えており、自分のグリーフとどのように向き合うべきか悩んでいた。
緩和ケア病棟の看護師として、終末期の患者さまのお世話をさせていただく立場にあり、患者さまにとって、そのような日々、そばに居て、嫌じゃない看護師とはどんな存在なのかを、学びたいと思いました。
参加してどのように感じましたか。心に残ったことを3つあげてください。
①今回の講義にご参加されていた方の中で、自分以外に看護師がお2人いらっしゃいました。普段、患者さまとのかかわりの中で感じるグリーフを話することができない環境、ゆるされない(と言われている)立場にいて、これまで他の同業者がどう感じているのか、ゆっくり心の内を聞くことはありませんでした。
ですが、みなさんそれぞれに思いがあり、その思いを表出し、お互いに素直な気持ちを話せる空間は、私自身の癒しにも繋がっていて、実はとても大切なことなんじゃないかと感じました。
医療従事者のための、グリーフケアにとても関心を持てるきっかけになりました。

②お看取りが出来なかったご家族への、お声かけがとても印象に残っています。
どれだけ私たちが最期のときをご家族でお過ごしいただきたいと思っていても、やはり看取りに間に合わないご家族もいらっしゃいます。
そのとき、看取れなかったことを悔やまれるご家族に、どのようにお声かけすれば 良いのか悩んでいましたが、講義でご紹介いただいたお声かけが素晴らしかったです。
実践に役立てることのできる、貴重な学びでした。

③「私でよろしければ、あなたのお話を聞かせていただけませんか」と、真っ直ぐ私の目を見て言ってくださり、丁寧にゆっくりと語りかけてくださったとき、ほんとうは泣くつもりなんてなく、淡々と話そうと思っていたのに、涙が止まらなくなってしまいました。
それは、今まで自分の経験を話すのに、こんな優しい言葉をかけてもらったことがなかったからだと思います。
「あぁこの方は、私の話を大切にしてくださるんだ」と感じて、それだけで涙が溢れて来てしまいました。
哀しみを、その方の哀しみとして、その方の人生を変えるほどの大切な経験として、敬話敬聴を通してお聞かせいただくこと、接することの大切さを実感しました。
今回の学びをこれからどのように活かしたいですか。
日々患者さんやご家族とのかかわりの中で、引き続き、敬話敬聴を通して、相手に寄り添うことのできる、優しい看護師になりたいと思います。
そして、絶望から、希望へと向かうように、孤独から、人の温もり、心の繋がりを感じられるように、引き続き学ばせていただきながら、実践し続けていきたいです。
また、医療従事者のグリーフケアができるようになりたいと思いました。
それには、まだまだ学びが足りないかもしれませんが、何か出来ることはないかと、日々模索しながらやっていけれたらと思います。
グリーフを抱えて、失うことの哀しみにとらわれて、様々なことへの感謝を忘れてしまっていました。
これまで当たり前だと感じていた日々も、かけがえのない時間だと気づいたので、この感謝を忘れずにしていきたいと思います。
グリーフを乗り越えようとするのではなく、歳を重ねるごとに、様々な経験を重ねるごとに、自分自身の人生をより色濃く豊かにしていくことの出来るものなのだと、少し視点を変えて、日々感じる思いや気づきを大切にしたいと思います 。
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