受講生の声

東京都 平野 克典さんグリーフ専門士養成コース(ベーシック)

どうしてグリーフケアスクール(専門士養成コース)に参加したいと思われましたか。
としさん(貴会代表の井手敏郎様)と出会い、グリーフケアケアについて丁寧に教えていただいた出会いが、きっかけです。
それまでもグリーフケアに携わる方とお会いする機会はありましたが、心のケアについての論理的な根拠が乏しいと感じてしまい、司法書士の業務の中で関わる相続のご相談者(ご遺族)の方たちの役に立つとは思えませんでした。
ただ、としさんのお話をお聞きし、アドラー心理学に根差した心のケアのご説明にすごく共感できました。国内外の大学や機関で学ばれた後、公認心理士としても実際の現場で活動されている実績に基づくお話は、とても説得力がありました。
第一回講義の感想でもお伝えしたとおり、これまで司法書士として相続手続きをする中で、お客様が家族との死別による哀しみを抱えたまま、そうした気持ちの吐露や涙を流される場面に何度も出会ってきました。
司法書士としては、お話を傾聴して丁寧にご対応し、しっかりと相続手続きを完了させていましたので、これまで多くのお客様から感謝をいただきました。でも、自分の中では、もっと何かできるのではないかという不充足感が残っていました。
グリーフケアを士業の相続手続きに取り込めたら、多くのお客様が安心して相続に向き合うことができ、私たちの社会はもっと温かく良い場所になると感じました。
参加してどのように感じましたか。心に残ったことを3つあげてください。
これまで講義の感想として提出した文書を読み直し、下記の3つを改めて大事だと感じました。
・「その人に会えるのが最期だとしたら、どんな言葉を伝えるか」
 自分にとって大切な人たちと、あと、どれくらい過ごせるか。小さな一歩ですが、毎週きちんと、
 自分を省みる時間をつくりたいと思います。
・「毎日少しの時間でも良いので、習慣的に心と身体を整える」
 これまでは士業としてお客様に満足いただけるよう、最高の成果が出せるように、
 疲れ果てるまで仕事に取り組んできました。
 ただ、自分の家族や友人、関係者はもちろん、お客様たちに幸せをもたらすためにも、
 自分の心身を落ち着いて整える時間も持とうと思いました。
・「幸せに生きるために必要な3つのことは、自分が好き、周りが好き、他の人に役に立
 てるという感覚である」
 心理学の大家であるアルフレッド・アドラーの言葉を、より理解できるようになりました。
 相手が自分の関心事に関心を持ってくれるだけで、どれだけ励まされるか(「勇気づけ」がされるか)。
 お互いが「共同体感覚」を持ち、幸せな人生を送るために必要なことは、まず「傾聴」をすることが
 全ての出発点になるのではないかと感じました。
今回の学びをこれからどのように活かしたいですか。
士業として、死別による悲しみを抱えた相続手続きのお客様と、どう向き合うかを深く
考えさせられました。
「傾聴」をするだけでも、その人の役に立っているという理論的な説明を学んだことで、少し気持ちが楽になりました。
これまで、心理学に関する多くの書籍は読んできていたので、アドラーをはじめ心理学や心理療法に根差した貴協会の講義は、とても理解しやすいと感じています。
グリーフケアを学ぶことは、他者を助けるというより、「自分自身を見つめ直すこと」という、としさんのご講義でのお話にはすごく共感しました。
有難いことに、としさんから、相続手続きにグリーフケアを取り入れていきたいというお話をいただいたので、士業として「グリーフケア×相続手続き」を広げる取り組みに、一層取り組んでいきたいと思います。
もちろん、これから相当の労力と年数が必要になると考えていますが、50才を前にした自身のライフワークとして、大きな社会的意義を感じています。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
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