受講生の声

講座に参加してどのように感じましたか。特に心に残ったことを3つあげてください。

まず一つ目は、ベーシックの内容がさらに深められたということです。ベーシックでは実践することは本当に難しいと感じたとともに、知識としては理解したつもりでいました。しかしこのアドバンスを受けて、理解したつもりでいた知識にもさらに深い学びがあり、学びには終わりがないのだと感じました。きっとグリーフの学びは一生、続いていくものだと思います。今はアドバンスまでの受講ですが、またいつか、精神的に余裕ができて機会があれば、マスターコースも受講してみたいと思いました。

二つ目は、揺らいでも戻ってこられるのだ、と感じられたことです。ベーシックを受けた初日、世間では新年度を迎え朗らかな陽気の中、周りが一歩前に進んでいて一人取り残されたような気持ちでいました。そのためか、娘を亡くして時間が経つともに、平静を装って肩肘を張って生きていました。揺らぐことで更に取り残されてしまわないか、怖かったのだと思います。そのような日々の中で、この講座を受けることで、自分ではコントロール出来ないほどの揺らぎに襲われたことも数えきれません。正直に書くと、とてもエネルギーを使ったし、しんどかったです。でも、そうして外部からの刺激によりたとえ大きく揺らいでも、戻ってくることが出来るのだと実感した日々でもありました。揺らいでも、安心安全の場があり、思いを吐き出して、それをそのまま受け入れてもらえる時間・空間を過ごすことで、風船のように張り詰めていた気持ちが緩められました。だからこそ、揺らいでもまた戻ってこられると感じられたのだと思います。揺らぐのが怖かった私が、揺らいでも大丈夫だよ、と自分に言ってあげられるようになったことが嬉しかったです。

三つ目は、失ったから得たものがある、と素直に感じられたことです。娘を失い、自分の描いていた未来を失い、自分自身の…特に娘を守れなかったことから女としての価値を失ったように感じています。そして更に、今まで必死に努力してきた看護師としての仕事も、こんなに頑張ってきても幸せには繋がらなかったという思いがあり、今まで生きてきた価値観や積み上げてきたものも失ってしまいました。娘を失ったことで、自分自身の全てを、失ったと言っても過言ではありません。一度、私も死んでしまったような感覚でした。でもこの講座を受けて、ワークを通してプラスの面にも目が向けられるようになったこと、そして同じ講座を共に学ぶ仲間と出会えたことは、何にも得がたい財産だと感じています。本音を言えば、「そんなもの知らなくても、娘が生きていてくれさえすればよかった」「娘さえいてくれれば何もいらなかった」そう思う感情は常に心のどこかに確実に存在しています。でも、グリーフを学び、3ヶ月間、仲間と様々な話をして聴かせていただいて、関係性を築いてこられたことは、娘を亡くさなければ出会えなかった経験だとも思います。まだまだそのプラスの面にだけ目を向けることは難しい日が多いですが、娘との別れを経験したからこそ出会えた仲間・学んだ日々・人に優しくなれる心…そういったものに出会えたことに感謝しながら、大切にしながら、過ごしていきたいと思います。

今回の学びをこれからどのように活かしたいですか。

人のため、と書くことができればよいのでしょうが…私にはまだ自分自身のメンタルケアをすることで精一杯です。ちょうど6月に娘の妊娠が分かり、これから、様々な1年前の今日は…が訪れます。心拍確認した日・性別が分かった日・安定期に入った日・安産祈願に行った日・胎動を初めて感じた日…そして娘を産んだ日・亡くした日…。これから先、自分が1年前を追体験しながら、どこまで揺らぐのか不安でもありますし、その中で、どのタイミングで復職するのかという悩みも尽きません。また帝王切開後の妊活お休み期間が終われば、次の妊娠をするのかどうかという悩みも出てくるでしょう。まずは自分が揺らぎながらも戻ってきて、毎日を何とか積み重ねて生きて行く…そのためのメンタルケアに活かしていきたいです。

そしていつか、何年・何十年…かかるか分かりませんが、復職して社会との繋がりを再び持てるようになったとき、グリーフを抱えて生きておられる方に、少しでも力になれるような人になれていたらいいなと思います。

アドバンスコースをベーシック受講生に勧めるとしたら、どのように伝えたいですか。

アドバンスコースで学んだことを、実践を伴いながら、さらに深めていくコースです。
ここでしか体験できないワークがたくさんありました。講義を聴いただけでは、到底、経験・理解しきれないような気付きを、ワークを通して多く吸収出来たと感じています。このコースを受けずにこの先の人生を過ごしていたら…きっと薄っぺらな物になっていたのだとすら思います。迷っておられる方は、是非、受講されてみることをおすすめします。
ご自身としっかり向き合いながら、時に涙しながら、そうした先に、必ず新たな人生観と温かいものが待っていると思います。